人の手で作ったのでは…と思ってしまうほど透明度の高い氷が見られる場所が、ここ北海道にはあります。北海道でも道東に位置する十勝の大津町海岸にて、厳冬期の北海道が作った奇跡とも言うべき氷の宝石を見てそして触れることができます。
大津町海岸に打ちあげられる氷の宝石は、近くを流れる十勝川からもたらされています。広大な十勝平野をゆっくりと流れる内に、氷が少しずつ作られ気泡も少なく純度の高い氷が形成され、やがて氷の塊は太平洋に流れ出ます。海に出た氷は波に揺られることで磨きがかかり、より美しい氷となり海岸に打ちあげらます。
北海道の大津町海岸で見ることができる氷の宝石たちを、自然が造形した奇跡に敬意を表してジュエリーアイスと呼ばれるようになりました。
帯広から車で約一時間で着く大津町の海岸線にて、ジュエリーアイスを見ることができます。
少し前までは、写真が好きな人が撮影に行くだけの穴場的な場所でしたが数年前から一気に認知度があがり厳冬期の北海道を代表する観光地までに成長しています。
今では、大津町に入るとジュエリーアイスはこちらという案内板や大小五か所はあると思われる、専用駐車場に仮設トイレも完備されどなたでも気軽に訪れられる場所に整備されたので、女性の方や家族連れも多く訪れます。
駐車場から歩いて五分ほどで海岸に着きます。
撮影地までは車で訪れるのが基本となり、赤丸で囲ったところが基本的な駐車場になります。
そこから歩いて海岸線まで歩いて行く流れとなります。
トイレは駐車場近くにあります。
もう一つの駐車場が紫で囲った場所です。
十勝川河口付近まで車で行けるので、通な方々がそこへ車を停めて撮影場所まで向かいます。
ただ、地図で見たとおり河口付近なので道の凹凸が大きく道路状態が大変悪いので車高を下げた車は当然いけませんし、レンタカーも行かない方が無難です。
また、黄色枠の堤防先まで車で行ってもその先が行けない構造なのであそこで車を切り替えしてあたふたしてる方々も普通に多く見かけるので、紫で囲った駐車場は基本的にはおすすめしない場所となります。
私はいつも無難に赤丸の指定された駐車場に車を停めて、海岸へ向かうようにしています。
氷の宝石、ジュエリーアイスが楽しめるシーズンは冬の北海道でも特に寒さが厳しい時期だけ見られる奇跡の自然現象です。
奇跡の瞬間を見られる期間は1月中旬から3月上旬までとなり、もっとも多くのジュエリーアイスが楽しめる最盛期ということから、この時期は大勢の観光客が大津町の海岸に訪れます。
ただ、いつ来ても見られるということではないので来てみたら何も無くてガッカリしたという残念な気持ちにも。
比較的ジュエリーアイスがよく見られる条件は、数日前に十勝地方に雪を降らせるような太平洋沿岸を通過する低気圧が通過した後の大津町海岸にジュエリーアイスがよく見られる傾向です。
大潮など潮の満ち引きが大きい時にも、よく見られたりもします。
訪れる前には、十勝地方の天気予報や普段あまり見ない気象庁の潮位表を確認するのもお勧めします。
ジュエリーアイスを見に行くならどの時間帯が一番お勧めですかと聞かれたら、私ならやっぱり迷わずに日の出の時間帯をお勧めします。
海水で洗われ磨かれた宝石は、太陽の光を浴びることで輝くのでまだ薄暗い日の出が、もっとも美しい瞬間となります。
日の出の二時間前に頑張って海岸に訪れてみると、月明かりのない星空には沖合の地平線に夏の天の川が昇ってくるので肉眼でも観測することができます。撮影技術のある方でしたら夜明け前の天文薄明と夏の天の川にジュエリーアイスを添えた写真を撮ることも可能です。
日の出と並んで美しい時間帯が夕暮れ時です。
海一面が、ピンク色に染まる瞬間は息をのむ美しさがあり、ジュエリーアイスの宝石箱の中にいるみたいな錯覚を覚えます。
週末や祝日の日の出前は大勢の観光客がジュエリーアイスを見に訪れます。最盛期で約400人が訪れることもあるので、駐車場の確保が難しくなってきています。可能であれば日の出の一時間前までには現地に着くように行動されるのをお勧めします。※現地は仮設トイレが完備されています。
防寒対策もですが、波打ち際で輝くジュエリーアイスが多くあるので長靴があればなおいいと思います。
写真映えするジュエリーアイスを撮影したいと思っている方は、水筒にお湯を入れて現地に持ってきてください。氷に着いた砂などの汚れを取ることで、ジュエリー本来の輝くを取り戻します。
小型のLEDライトでジュエリーを照らすと、アイスキャンドルみたいにきれいに輝きます。応用でカラーフィルターをライトにかぶせて使うことで、より違った輝きも写せると思います。
波打ち際で超広角レンズにローアングル撮影をされる方は、たまに来る大波には注意してください!
カメラとレンズがあっさりと海水をかぶることになるので、大波が来そうな予感がしたら三脚ごとカメラを持ち上げて大波をやり過ごし、引き波のときに元に戻して撮影されるのをお勧めします。
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